• 埼玉県を中心に寺社めぐり、ときどき古い霊場も。イベントはその日付近くらいのメモです

    足 立 坂 東 三 十 三 所

    宝永二年(一七〇五) 塚越(蕨市)の高橋源太郎休山が創設、以来午年・丑年のご開帳が今でも続いている。資料・『足立坂東起本開山記』(『戸田市史』所載)。

     

    第一番  大 宮  観 音 寺

    松の琴瀧の鼓は大宮の

    森はさながら補陀洛の峯

    廃寺、満福寺(さいたま市北区日進町二―一〇〇三)

    に移る。満福寺の御詠歌は

    補陀洛や願ひもかなふ満福寺

    いつも絶へせぬ法のともしび

     

    第二番  針ヶ谷  観 音 寺

    磨けたゞ斧をもすりて針ヶ谷と

    なりしためしに己が心を

    廃寺、郭信寺(さいたま市浦和区北浦和三―一五―二二)に移る。

     

    第三番  本 太  瑞 岸 寺

    うへてみよ富岡山の藤が枝も

    花のうてなは紫の雲

    さいたま市浦和区本太二―二三―五。

     

    第四番  太田窪  普 門 寺

    なでしこの眺めにあかぬ太田窪

    しめじが原を恵む父母

    さいたま市南区太田窪四―九―一〇。

     

    第五番  三 室  観 音 堂

    こよいしも真如の月を三室堂

    雲も障りもはらふ秋風

    さいたま市緑区馬場二―三八―三 共同墓地にある馬場自治会館の中に祀られている。

     

    第六番  大 牧  清 泰 寺

    照る月にさざなみ清くたいらかに

    うろくずまでも浮かぶ湖

    さいたま市緑区東浦和五―一八―九。

     

    第七番  柳 崎  観 音 院

    春雨にいとくりかへす柳崎

    長き恵みを結ぶたのもし

    川口市柳崎四―一一―三〇。

     

    第八番  大谷口  福 聚 院

    うどんげの實りに今ぞをゝやぐち

    ゆうもおろかや大慈大悲を

    さいたま市緑区大谷口二二九五―一。

     

    第九番  塚 原  二 ッ 堂

    縁結ぶ身は塚原のさしもぐさ

    さしもまそをのすぐになれつゝ

    川口市芝塚原二―一八―一二。

     

    第十番  大谷場  寶 性 寺

    しらまゆみかりにいる身のやばやぐも

    おほへずあたる法の教へに

    さいたま市南区南本町二―一三―四。

     

    第十一番  白 幡  観 音 堂

    むかいとりたもう時にはありがたや

    南の空にたまの白幡

    さいたま市南区白幡四―一四―二五。

     

    第十二番  沼 影  廣 田 寺

    むつ波のたつともまゝよ沼影の

    濁りにしまぬ蓮のうてなに

    さいたま市南区沼影一―六―二九 沼影観音堂。

     

    第十三番  田 島  如 意 輪 寺

    見渡せば秋の田島のほむしろに

    敷くものもなき法の庭かな

    さいたま市桜区田島三―二八―一九。

     

    第十四番  四 谷  観 音 寺

    生まれ来るしなの四谷はありぬとも

    ひとつはちすに法の道かな

    さいたま市南区四谷三―七―三四。

     

    第十五番  内 谷  普 門 寺

    たゞ頼め普ねく門に品々を

    もらさで照らす有明の月

    さいたま市南区内谷五―一六―三。

     

    第十六番  美女木  徳 祥 院

    御佛に花を捧げしわだつみの

    みそめのまゝに浮かぶこのてら

    戸田市美女木七―四―一。

     

    第十七番  下笹目  平 等 寺

    霰降る音に驚く玉笹目

    浮世の夢をさとる曙

    戸田市下笹目六―五―四。

     

    第十八番  新 曾  観 音 寺

    誰が植へし菩提の種の萌え出でて

    今ぞ昔の花を見るかな

    戸田市新曾一七九一。

     

    第十九番  上戸田  海 禅 寺

    ひたすらに祈れ福壽の海禅寺

    なみ数々に深き誓ひを

    戸田市上戸田三―七―一八。

     

    第二十番  蕨    三 學 院

    花を見よついにこの身は極楽寺

    とそつの峯の雨の恵みに

    蕨市北町三―二―四。

     

    第廿一番  下 蕨  三 蔵 院

    あのくたら菩提のたまを三蔵の

    つきず朽ちせぬ寶なりけり

    蕨市中央二―一二―二二。

     

     

    第廿二番  下戸田  常 福 寺

    下戸田にしらで積もりし笈の雪

    消へなん後を頼みおくかな

    戸田市中町二―四―一一。

     

    第廿三番  浮 間  観 音 寺

    今日までは旅の仮寝の浮き枕

    鐘に目覚めて帰るふるさと

    東京都北区浮間四―九―二。

     

    第廿四番  川 口  善 光 寺

    暗きより暗きに迷ふ我々を

    導き給へ善き光り寺

    川口市船戸町一―二九。

     

    第廿五番  飯 塚  最 勝 院

    極楽をいづこと人は飯塚の

    問はぬ先より松風の音

    川口市飯塚一―一五―二四。

     

    第廿六番  横曽根  並 木 堂

    これやこの並木櫻の花の春

    他生の縁を結ぶいとゆふ

    川口市並木二―三七―五にある並木二丁目自治会館内に祀られている。

     

    第廿七番  下青木  良 光 院

    萬世を経れど松葉の下青木

    みのりの春は常盤なりけり

    川口市中青木四―一五―三。

     

    第廿八番  鳩ヶ谷  千 手 院

    波羅密のかいのはかりに鳩ヶ谷の

    飛び立つほどに思へ大悲を

    川口市鳩ヶ谷坂下二―一五―五。旧地より移転している。

     

    第廿九番  浦 寺  観 音 寺

    ありがたやこの浦寺にほのみえて

    弘誓にはやく法の追い風

    廃寺となり、本寺の地蔵院(川口市鳩ヶ谷桜町五―五―三九)に移る。

     

    第三十番  石 神  真 乗 院

    われながら重く覚ゆる罪咎を

    法の力で軽き石神

    川口市石神一二五三。

     

    第卅一番  木曾呂  木 揃 堂

    馨りくる花の木曾呂のしづかぜに

    降り敷く庭の浄土なるらん

    川口市木曾呂二六九。

     

    第卅二番  前 川  観 了 寺

    補陀洛のたきつ流れの水早く

    心のあかをすゝぐ前川

    観了寺は前川観音で知られる観音堂の別当であったが廃寺となり、観福寺(川口市前川四―三〇―一三)に移る。

     

    第卅三番 塚 越  定 正 寺

    迷ひしもいつか越しぬるみづせ川

    深き恵みに浮かぶうれしき

    父母と頼みをかけし笈摺を

    かたじけなくも納むこの寺

    蕨市塚越三―二―一九。

     

     

    番  外  観 音 寺

    松琴の瀧のつづみは大間木の

    森はさながら補陀洛の峯

    さいたま市緑区大間木一九〇七。

     

    番  外  法 福 寺

    山里を巡り尋ねてゆきみれば

    法の福壽に白瀧の音

    川口市鳩ヶ谷里一五七七